Q & A

2015.08.07更新

たとえば,脇見運転をしていたため先行車に追突してしまい,幸いにして人身損害はなく車両損害だけだった場合には,「物損事故」として処理されます。

道路交通法による交通事故の定義によりますと,人の死傷がなく器物の損壊のみの場合を「物損事故」としています。刑事処分及び行政処分において事故として記録されるのは,「人身事故」であり,人的被害を起こさない「物損事故」や「自損事故」は行政処分上においては事故扱いとはなりません。免許の取消し・停止処分の基礎となる点数計算においては,「人身事故」及び「建造物損壊事故」の場合にだけ付加点数が付きます。すなわち,「無事故無違反」の無事故とは「人身事故」がゼロという意味であり,通常の「物損事故」では点数は加算されません。

このように,点数の計算において無事故となるならば,事故を起こしていないということと同じになるわけです。無違反とは道路交通法違反がないということですから、道路交通法違反がない場合は無違反となります。

ただし,「物損事故」の場合,いくら被害が大きくても自賠責保険は適用されませんので,すべて任意保険から賠償されることになります。

「人身事故」の場合は、自動車損害賠償保障法が適用されますが,「物損事故」の場合は適用されません。

よって,「物損事故」の場合は任意保険の対物で補償されるか、対物保険で補償されない損害については,民法第709条の不法行為の規定が適用され,これによって生じた損害を賠償する責任を負うこととなります。

投稿者: 弁護士濵門俊也

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