弁護士ブログ

2015.08.29更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 東京は,今週一気に涼しくなりました。

 また,私事ですが,一つ歳を取りました。その意味で,8月は当職にとって,「誕生」と「決意」の月なのです。

 さて,今週実に心温まるニュースが飛び込んできました。「学校が死ぬほどつらい子は図書館へ」と神奈川県の鎌倉市立図書館が,8月26日,ツイートしたことに対し,大反響となっているようです。これは,中央図書館の女性司書によるものであり,感動したという好意的な声が数多く寄せられています(当職もその一人です。最近物騒なニュースが多かったので,一段と感動が増しました。)。

 内容は,つぎのとおりです。

 

【以下引用始め】

 もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は,学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら,逃げ場所に図書館も思い出してね。

【以上引用終わり】

 

 ツイートした女性司書の方も明らかにされていますが,もともとは,米国の図書館のポスターにあります。

 そのポスターには,ピストルを自分の頭に突きつけている男の人と,その周囲に本がたくさん積まれている絵が描いてあり,その絵の下につぎの文章が書いてあります。

 

【以下引用始め】

 IF YOU FEEL LIKE SHOOTING YOURSELF DON'T. COME TO THE LIBRARY FOR HELP INSTEAD.

 We have guides, aids, bibliographies, and librarians to help you with your library research problems.

【以上引用終わり】

 

【日本語訳】

 もし自殺したいと思っているならば,おやめなさい。そのかわりに図書館へいらっしゃい。

 図書館には,案内書,手引き,参考図書があるし,また困ったら図書館での検索をお手伝いする図書館員もいますよ。

 

 上記で引用した司書のツイートのポイントは,「一日いても誰も何も言わないよ」とある点です。

 それは,公益社団法人「日本図書館協会」による「図書館の自由に関する宣言」(1979年改訂)において,「第3 図書館は利用者の秘密を守る」と謳われていることに由来しています。

【第3 図書館は利用者の秘密を守る】

1. 読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり,図書館は,利用者の読書事実を外部に漏らさない。ただし,憲法第35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする。

2. 図書館は,読書記録以外の図書館の利用事実に関しても,利用者のプライバシーを侵さない。

3. 利用者の読書事実,利用事実は,図書館が業務上知り得た秘密であって,図書館活動に従事するすべての人びとは,この秘密を守らなければならない。

 

 鎌倉市立図書館でも,この精神を尊んでいるそうで,小中学生が平日昼間に図書館にいても,声を掛けたり,学校に通報したりはしないといいます。当職は,この点を強調しておきたいのです。

 

 この点を捉えて,不登校を助長することにつながるのではないかという批判もあり得るところです。

 しかし,自殺という最悪の方法を選ぶくらいなら,学校に行くべきではないはずです。子どもらにとっては,学校以外にも生きる道があることを大人が示してあげるべきです。

投稿者: 弁護士濵門俊也

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