弁護士ブログ

2016.08.29更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

先日,弁護士ドットコムニュースに当職が担当した記事が掲載されました。

「PCデポ」で問題になった高齢者の契約問題…もし親が認知症の場合、どうすれば?

 

【以下,記事引用始め】

 

 

パソコンなどのデジタル機器に不慣れな人をサポートする「PC DEPOT」(ピーシーデポ)のサービスについて、ツイッターの投稿から批判に火がついた。

 

きっかけとなったそのツイートには、父親(高齢者)が不必要なサポート契約を結ばされていたこと、高額な解約料を請求されたことなどが記されている。投稿者はさらに、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「父親は認知症だ」と述べた。

 

高齢化が進むなかで、今回のような契約時のトラブルは増えていく可能性がある。仮に、認知症の親が勝手に高額な契約を結んだら、どのように対応をすればいいのだろうか。濵門俊也弁護士に聞いた。

 

 

●契約「無効」を主張できる

 


「まず、認知症の高齢者が不利な契約を締結した場合、その契約当時、認知症の高齢者には、法律上の判断ができる意思能力はなかったとして、契約は無効であるという『意思能力欠如の理論』が主張できます。

 

また、認知症の高齢者にとって、契約の内容が極めて不利であるため、高齢者にその契約の履行を求めることは公序良俗に反し、契約は無効であるという『公序良俗違反』の理論などを用いて、認知症の高齢者を不利な契約から解放する方法が、裁判例でも認められています。

 

とくに、『PC DEPOT』のサービスについては、携帯電話契約とくらべても、解約料があまりに高いことから、解約料については『平均的な損害の額を超える』部分が無効となる可能性があります(消費者契約法第9条第1項)。

 

さらに、契約期間が長期間におよんでおり、解約料無しに解約できる期間がほとんどないということであれば、消費者の権利を著しく制限しているため、解約料が無効となる可能性があります(同法10条)」

 

 

●成年後見制度を利用する

 


認知症の高齢者が、事前にこうした契約時のトラブルに備える方法はあるのだろうか。

 

「日常的に判断能力が不十分である認知症の高齢者だとすれば、一般的な契約を取り消すことによって、無効とすることができる制度を利用して申し立てる方法があります。

 

これを成年後見制度といいます。たとえば、認知症の高齢者が詐欺にあってしまったとしても、成年後見制度を利用することによって、契約を取り消したうえで、無効とすることができます。

 

成年後見制度では、認知症の高齢者の判断能力に応じて、補助、保佐、後見などの制度が利用できます。

 

一人暮らしで身寄りのない認知症の方であっても、申立てをおこなうことができ、親族がいない方でも弁護士や司法書士など、裁判所から最もふさわしいと判断された成年後見人が付いてくれるので、安心できます」

 

 

●「高齢者を独りにしないセーフティーネットが必要だ」

 


高齢化がすすむ日本では、契約時にトラブルにあったり、あるいは詐欺にあうというケースも起きるおそれがある。

 

「高齢者はお金を持っており、簡単にだませると思われているため、悪いことを考える輩からすれば狙われやすくなっています。

 

また、一人暮らしの高齢者は孤独であることが多く、(悪いことを企む)訪問者に対し、つい話をしてしまい、いつの間にかだまされているということも見受けられます。

 

とくに、認知症の高齢者は、判断力が低下してしまいますので、良いか悪いかなど判断できていない場合が多く、誘導されるままお金を支払っていると思われます。手口も、脅したあと優しく接し安心させるなど、高齢者の心理を巧みに操っている場合も多く、認知症の方では、対処が難しいものとなっています。

 

無縁社会などといわれる現代ですが、やはり周囲の方への声掛けや、様子伺いなどで、独りにしないセーフティーネットが必要であると考えます」

 

濵門弁護士はこのように述べていた。

 

(弁護士ドットコムニュース)

 

【以上,記事引用終わり】

 

 

投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.05.06更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 いよいよGWもあとわずかとなりました。本日,弁護士ドットコムニュースに当職が監修した記事が掲載されました。

 【タイトル】夫が息子に「ヤンキーマンガに出てきそうな名前」をつけたがる…妻は阻止できる?

 以下記事を引用しておきます。

 

 【以下,記事引用始め】

 夫の考えた子どもの名前が「ヤンキーマンガ」に出てきそうなもので困っているーー。生まれてくる子どもの命名に悩んでいる妻の投稿が、ネットの掲示板で話題となった。

 投稿者の家庭では、もうすぐ第二子が誕生する予定。性別が男とわかってから、夫婦でお互いに名前の候補を出し合ったところ、ヤンキーだったわけではないのに、夫の出す案が「デコトラとかヤンキーバイクに書いてそうな漢字ばかり」なのだという。

 夫は自分の案を一歩も譲らない姿勢を見せているようだが、投稿者は夫が提案した名前は避けたいと考えている。夫が提案した名前を命名することを阻止できるのだろうか。子の命名について、法的ルールはどうなっているのか、濵門俊也弁護士に聞いた。

●子どもの命名は、夫婦共同で行う

 「子どもに名をつける権利(命名権)が誰にあるのかということについては、民法はもちろん、戸籍法にも明確な規定はありません。

 ただし、戸籍法52条1項は、子どもが生まれた際、出生の届出をする義務がある者を父母と定めています。

 このことから、父母が共同で命名して、出生の届出を行うことを当然の前提としていると考えられています」

 濵門弁護士はこのように指摘する。夫が勝手に命名することを、妻は阻止できるのか。

 「夫が勝手に子どもの名前をつけることはできませんので、投稿者は、夫が勝手に名前をつけることを止めることができます。

 ただ、その裏返しとして、妻も単独で子どもの名前をつけることはできません。

 結局のところ、夫婦でよく話し合って決める必要があるといえるでしょう」

 もし、夫に押し切られて、夫の提案する名前に折れてしまった場合、後で後悔しても遅いのだろうか。

 「どうしても納得できない場合は、出生届が出された後でも、改名を申し立てることができます。

 『正当な事由によって名を変更しようとする者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない』(戸籍法107条の2)とされています。

 『正当な事由』としては、いろいろな要素が考えられますが、今回のケースでいえば、夫のつけた名前が、いじめや差別を助長する、珍奇で社会生活上支障をきたすといった主張が考えられるでしょう」

●原則として自由につけられる

 そもそも、子どもの名前自体に制限はないのか。

 「人の名に関する法的な規制は、戸籍法50条1項が、『子の名には、常用平易な文字を用いなければならない』と規定しています。

 また、戸籍法施行規則60条は、常用漢字、人名用漢字、変体仮名を除く平仮名又は片仮名の使用に限定し、一定の制限を設けています。


 こうした制限を除けば、親(父母)は、原則として自由に子どもの名前をつけることができます」

 (弁護士ドットコムニュース)

【以上,記事引用終わり】

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2016.03.01更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 本日(平成28年3月1日)午後,世間の耳目を集めるある事件の判決の報道がありました。

 愛知県大府市において,認知症の男性(当時91歳)が1人で外出して列車にはねられ死亡した事故を巡り,JR東海が男性の同居の妻(93歳)や首都圏に居住していた長男(65歳)らご遺族家族に対し,約720万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判決の話です。最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は,男性の同居の妻に賠償責任を認めた第2審判決を破棄し,JR東海側の請求を棄却する判決を下しました。これにより,男性のご遺族家族側の損害賠償責任が一切免れたこととなります。

 

 超高齢化社会時代を迎えたわが国においては,500万人を超える認知症の人が生活しているそうです。上記事故自体は,平成19年(2007年)に遡りますが,上記判決は,認知症の人を介護する家族の監督責任を巡る初めての最高裁判決となりました。最高裁は極めて妥当かつ賢明な英断を下したと当職は率直に思いました。実際に介護に関わるご家族や従事者の方々のご苦労やご心労を思いを致しますと,その先例性は極めて高いものといいたいところです。

 

 民法第714条は,未成年者のうち自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていない者(民法第712条)や精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にあった者(民法第713条本文)らが第三者に損害を与えた場合,代わりに監督義務者らが責任を負うとする一方,監督義務を怠らなければ例外的に免責されると規定しています。

 【参照条文】

  (責任無能力者の監督義務者等の責任)

 第714条

 第1項 前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
 第2項 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。
 

 本件の争点は,①妻と長男は男性の監督義務者に当たるか,②当たるとしても,免責されないか,の2点でした。

 第1審と第2審の判断は割れました。第1審の名古屋地裁は,長男を事実上の監督者と認定し,妻の監督義務者としての責任も認め,2人に対し,全額の支払いを命じました。これに対し,第2審の名古屋高裁は,長男の監督義務を否定したものの「同居する妻は原則として監督義務を負う」とし,妻に対し,約360万円の賠償責任を認めました。これを不服としてJR側と男性のご遺族家族側の双方が上告し,本年2月の口頭弁論を経て,本日の判決となりました。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

2015.11.20更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士・濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 元スーパーアイドルのメンバーで俳優のOさんが,女優のKさんとの間にもうけた長男(現在18歳)が実子ではないことの確認を求めた親子関係不存在確認訴訟において,東京家庭裁判所は,昨日平成27年11月19日,「原告と被告との間に親子関係が存在しないことを確認する」との判決を言い渡しました。婚姻から200日目に出生した長男は民法772条2項により親子関係が推定されず,DNA型鑑定でも生物学的父親ではないという結果があることから,Oさんの勝訴となりました。

 

 「200日」という数字が大きなポイントになっており,上記東京家庭裁判所は,民法772条2項の「200日後」の「後」について,200日目を含まないという見解を採用したこととなります。

 それでは,かりに長男が201日目に出生していれば,どうなっていたのでしょうか。この場合の長男は民法772条により嫡出の推定を受ける子ということとなりますが,そのような場合でも親子関係不存在確認の訴えが許されるのでしょうか。

 

 この点に関し,「夫と民法772条により嫡出の推定を受ける子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであるなどの事情がある場合における親子関係不存在確認の訴えの許否」が争われた事案について,最判平成26年7月17日民集第68巻6号547頁は,「夫と民法772条により嫡出の推定を受ける子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであり,かつ,夫と妻が既に離婚して別居し,子が親権者である妻の下で監護されているという事情があっても,親子関係不存在確認の訴えをもって父子関係の存否を争うことはできない。」旨判示しています。

 

 嫡出推定に関する現行民法の規定は,妻が婚姻中に懐胎した子を夫の子と推定し(民法772条1項),夫において子が嫡出であることを否認するためには,嫡出否認の訴えによらなければならず(同法775条),この訴えは,夫が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければならない(同法777条)とされています。そして,このような嫡出推定に関する規定があることに伴い,父性の推定の重複を回避するための再婚禁止期間の規定(民法733条)及び父を定めることを目的とする訴えの規定(同法773条)が整備されています。

 

 このように,民法は,父子の法律関係を安定させるために,1年以内に限って,「嫡出否認の訴え」という特別の類型の訴えを認めているのみですから,もし,冒頭の事案において,長男が201日目以降に生まれていた場合には,「親子関係不存在確認の訴え」によって父子の法律上の親子関係がないことは確認できなかったわけです。 

投稿者: 弁護士濵門俊也

2015.06.11更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

1 児童手当の支給方法

 

突然ですが,児童手当はだれのものでしょうか。

児童手当の趣旨・目的からいえば,それは「子どものもの」といえます。ただ,子どもがお金を受け取ることはできない(行為能力が制限されているため,お金を管理する能力がないわけです。)ため,便宜上,法定代理人親権者が児童手当を受け取っているのです。

このように,児童手当は,子どもを実際に養育している親が受け取って,子どものために使うのが本来の姿です。

 

しかし,「別居して私(妻)が子どもを育てているのに,夫が児童手当を受給したまま私(妻)に渡さないのですが,どうすればよいのでしょうか。」という相談をよく受けます。

このような事態が生じるのは,実際の実務の運用がつぎのようになっているからです。

 

両親が離婚または離婚協議中のために別居していて,生計を同じくしていないときは,児童と同居している人に手当が支給されます。

単身赴任などで別居している場合は,生計を維持する程度の高い人に支給されます。
 

(厚生労働省発行の「児童手当Q&A」参照)

 

児童手当は原則として児童を養育している人が複数いる場合は(通常は父母)「生計を維持する程度が高い人」に支給されています。

「生計を維持する程度が高い人」とは一般的には父母のうち所得の高い人を指します。

 

しかし,別居中の両親が生計を同じくしていないような場合(離婚又は離婚協議中について別居している場合)については,同居している人が児童を養育していると考えられることから,児童と同居している人に支給されます。

 

 

 

2 児童と同居している人が支給を受けるための手続

 

児童と同居している人が支給を受けるための手続は,以下のとおりです。

 

 ①まず,「児童手当・特例給付受給事由消滅届」を提出します。

これは,父母が別居(住民票上)又は世帯分離している場合には,提出不要です。父親のほうが受け取っている場合,父親がまずこれを書かないといけませんのでご注意ください。

 

② その後母親名義で「児童手当・特例給付認定請求書」を提出します。

母親一人でも「児童手当・特例給付受給事由消滅届」も合わせて提出できるかどうかは,お住まいの市区町村で確認してみてください。

 

なお,離婚調停中の場合でも変更の申立ては,「児童手当等の受給資格に係る申立書」と決められた書類を出すことで,所定の条件を満たせば変更できるようですので,お住まいの市区町村役場等で問い合わせてみてください。

 

 

 

3 児童手当相当額の引渡しの可否

 

このように,児童手当を確実に受給するためには,受給者を変更してもらうという方法があります。しかし,そのためには,もともと受給していた配偶者が変更手続について協力しなければなりません。離婚前提で別居しているようなご夫婦の場合,感情の問題もありますから,そう簡単にはいかないでしょう。

 

そうすると,端的に,上記妻が上記夫に対して児童手当を渡せといえないのか,という疑問が生じます。

 

この点につき,たしかに,児童手当の支給を受けた親は,それを児童手当の趣旨・目的にしたがって使用する義務を負うことは間違いないでしょう。

しかし,上記義務は法律上のものではなく,あくまでも事実上のものにすぎませんから,子を監護している親が,当然に,児童手当相当額の引渡しを他方配偶者に求めることができるわけではありません。

したがって,子どもを監護している親は,児童手当を受給した他方の親に対して児童手当を渡すよう強制することはできない,というべきでしょう(私見)。

投稿者: 弁護士濵門俊也

2015.05.28更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

離婚した後に戸籍をどうするのかについては,とくに婚姻によって氏を変更した方(わが国では主に女性とされています。)にとっては,重要な問題になってきます。2回目の今回は,離婚後の戸籍について説明してまいります。あわせて,お子さんがおられる方も多いでしょうから,子どもの氏と戸籍についても補足しておきます。

■前回の記事はこちら▽

離婚した後に名字をどうするの?戸籍をどうするの?(上)

 

1 復籍について

 

婚姻により氏を改めなかった人は,離婚後も戸籍に変動はなく,そのままの戸籍にとどまります。これに対し,離婚によって旧姓に戻った人は,原則として婚姻前の戸籍に戻ります(これを「復籍」といいます。)。婚姻前の戸籍から父母が別戸籍へ転籍している場合には,その転籍後の戸籍に入ることになります。

 

2 新しい戸籍の編製

 

例外的に,つぎの場合は,新戸籍を作ってその戸籍に入ることとなります。

 

⑴ 婚姻前の戸籍が除籍されている場合

⑵ 婚姻前の氏に戻った人が新戸籍編製の申出をする場合

⑶ 婚姻時の氏を名乗りたいとして婚氏続称の届出を行った場合

 

※ 復籍した者が,その後に新戸籍をつくることはできますが,逆に,新戸籍をつくってしまった後に,やはり婚姻前の戸籍に戻りたいと思っても戻ることはできません。この点は注意が必要です。

 

【補足】 子どもの氏と戸籍

 

1 子どもの氏について

 

父母が離婚しても,子どもの氏は当然には変更されません。離婚によって子どもの親権者が旧姓に戻っても,子どもの氏が変わるわけではありません。そのため,たとえば,母親が親権者となり旧姓に戻った場合には,親権者である母親と子どもの氏が異なるということとなります。

 

また,少し分かりにくいのですが,親が婚氏続称の届出をした場合であっても,「婚姻中の氏」と「続称の手続をとった氏」は,法律上は,「別の氏」とされます。よって,呼び方は同じであってもその親と子の氏は異なることとなります。

たとえば,A山花子さんがB川太郎さんと結婚して,夫婦でB川という氏を名乗ることと決め,2人の間に花太郎くんという男子が生まれたとします。その後,花子さんと太郎さんは離婚をしたのですが,花子さんは婚氏続称の手続をとって「B川」という氏を名乗ることとした場合,花子さんと花太郎くんは「B川」というように呼び名は同じ氏であっても,法律上は別の氏として扱われるのです。

 

2 子どもの戸籍について

 

子どもの戸籍については,何らかの手続をとらなければ従前のままであり,自動的に親権者である親の戸籍に移動することはありません。また,子どもと親の氏とが異なる場合,子どもは親の戸籍に入ることができません。

 

そのため,婚姻により氏を改めた者が子どもの親権者になった場合には,子どもに自分と同じ氏を名乗らせない限り,自分と同じ戸籍に入れることはできないのです。この場合,子どもは従前の戸籍に入ったままとなります。

 

よって,婚姻によって氏を改めた親が親権者となり,子どもを自分の戸籍に入れたい場合には,家庭裁判所に対して「子の氏の変更許可(民法第791条)」を申し立てて,子どもの氏を自分の氏と同じにする必要があります。

 

なお,親が婚姻前の戸籍に復籍した場合で,親がその戸籍の筆頭者ではない場合には,子どもがその氏を変更しても,その戸籍に入るわけではありません。

この場合は,子どもの親を筆頭者とする新しい戸籍がつくられることになります。それは,戸籍は夫婦及び夫婦と氏を同じにする子どもごとにつくられる(戸籍法第6条)こととなっているところ,親が復籍した戸籍の筆頭者がその親の両親(子どもにとっては祖父・祖母)であるとしますと,親,子ども,孫の三世代の戸籍となってしまい,戸籍法に反する事態になってしまうからです。

 

3 子どもの入籍手続

 

家庭裁判所による子どもの氏の変更許可のみでは氏の変更の効力は生じません。

子どもが親の戸籍に入籍する旨の届出をすることが必要です。これにより,子どもの氏の変更の効力が生じることになります。

 

筆者について知りたい方はこちら(弁護士濵門俊也)

 

離婚・男女問題の情報はこちら

 

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児童手当はだれのもの?
離婚訴訟における裁判上の和解に当事者本人出頭は必要か?
家事事件手続法の主なポイント

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

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