弁護士ブログ

2016.02.22更新

こんにちは。日本橋人形町の弁護士濵門俊也(はまかど・としや)です。

 

 一時期に比べますと事件としては減少していますが,まったくなくなるわけではない分野として,いわゆる「クレサラ問題」があります。最近も自己破産申立事件の相談を数件受け,受任しましたし,破産管財人として選任されている事件もあります。

 自己破産申立事件においてとくに注意しなければならない問題は,いわゆる免責不許可事由がある事案です。主に浪費やギャンブル等によって借金をしてしまい,支払不能に陥ってしまいましたという事案です。そこで,今回は「免責不許可事由と裁量免責」について,説明します。

 

●浪費等をした場合には免責不許可事由に該当する

 破産法第252条第1項第2項は,つぎのように定めています。

 破産法第252条

 第1項 裁判所は破産者について,次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には,免責許可の決定をする。

 1~3号 略

 4号 浪費又は賭博その他の射倖行為をしたことによって著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担したこと

 5号~11号 略

 第2項 前項に規定にかかわらず,裁判所が相当と認めるときは,免責許可の決定をすることができる。

 

 ブランド品の購入,贅沢な飲食や旅行,競馬やパチンコなどのギャンブルなどに限らず,要するに,収入に不相応な支出をしたことが,破産法第252条第1項の「浪費又は賭博その他の射倖行為」に当たります。もっとも,単に不相応な支出をしただけでは免責不許可事由とはなりません。このような出費をした結果,その人の財産が「著しく」減少したり,「過大な」借金ができたりした場合にはじめて,免責不許可事由となります。

 

●「裁量免責」の可能性

 もちろん,免責不許可事由に該当するからといって,一切免責が認められないというわけではありません。かりに免責不許可事由に該当した場合でも,裁判所が相当と認めれば,免責は受けられます(第2項)。これを「裁量免責」といいます。どのような場合に相当と認められるのかは,事案によりますが,たとえば,つぎのような点が考えられます。

・無駄遣いを止め,その原因を排除していること

・無駄遣いには病的な原因が考えられるが(ギャンブル依存,買い物依存など),既にこれを克服していること

・消費者被害の可能性があること(マルチ商法,内職商法など)

・借金の大半については合理的な理由があること

・破産申立てに至ったことについてやむを得ない事情があること

・今後,経済的更生ができる具体的な見込みがあること

・債権者が免責に反対していないこと

・家計簿をつけるなどして,家計を改善していること(*)

・反省文を提出していること(*)

・按分弁済をしていること(*)

 *これらは,裁判所から,免責を認める条件として実行を指示されることがあります。

 

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投稿者: 弁護士濵門俊也

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